言葉を育てるポイント②
こんにちは、言語聴覚士のWです。
『話ことばの芽生え』の続きで、2つ目のポイント「ことばの理解力」について、どのように理解力が育っていくのかをお話ししたいと思います。
ことばを話すようになるためには、まずはことばを理解する力が先に必要になります。
大人でも文学的な表現に使われる語彙や、学術的な専門用語などは聞いたり見たりしても意味が分からなければ自分からは使用しないことばが多いです。
子どもも一緒で、「りんご」と言われたらりんごは何であるかということが分かっていなければ、自分から使って話すことはありません。
そのため、ことばを話すためには先にことばを理解する力が必要です。
事物を表すものには身振りと音声があります。
そのなかでも今回は"身振り"について注目したいと思います。
身振りは見てわかる、意味や形に関連している、体を使った大きな動きで表されるといった特性があります。
身振りは、
①「ちょうだい」や「バイバイ」など状況に依存した初期的な身振り
②体の部位と対応した身振り(頭を触る身振りで「ぼうし」を表す)
③事物や動作を描写的に表す身振り(「飛行機」を表すために手を横に広げる、「ちょうちょ」を表すために開いた手の親指を交叉して上下に動かす)
④抽象的な概念を表す記号(「高い」を表すために両手を上下に広げる)
という種類に分けられます。これらは①~④の順番に難易度が高くなるものです。
そして、身振りは実際のものに近い形で表されることから、音声に比べて理解が容易です。
離れるときには「バイバイ」と手を振ったり、お散歩をしているときや一緒に絵本を読んでいるときに、飛行機があれば手を横に広げたり、お花があれば両手を開き親指と小指同士をくっつけるなど、まずは大人が身振りをやってみせ、真似から始めると理解につながるかと思います。
また、子どもの運動発達は、体全身を使った粗大運動(身振り)から手指や口周りの細かな運動(スプーンを持って操作する、ことばを話すなど)へと順に発達していきます。
そして、大人の真似をするということは3つ目のポイントの「コミュニケーション」の面にもつながっていきます。
日常の中でまずは大人が身振りを使用した関りができると良いかと思います。
おこめではお子様の年齢や能力に合わせて、手話や身振りを活用したコミュニケーション方法を訓練や遊びの中で使用しています。
参考文献:言語発達遅滞訓練マニュアル〈1〉(エスコアール) 佐竹恒夫 小寺富子 倉井成子 東江浩美 那須道子 言語発達障害研究会(著)
