「聞こえますか?」~緊急時対応の学び~
こんにちは。言語聴覚士のSです。
私は、毎年春になると近所に夜桜を見に散歩に行きます。
今年もまた家族と一緒に歩きました。
そう言えば、去年の花見の時に倒れていた人は、元気にされているかな?
ちょうど一年前、夜桜見物の途中、何やら数人が集まってザワザワしていました。
近づくと道路脇に高齢の方が倒れていて、ちょっとした人だかりが・・・
病人?!
近寄って「大丈夫ですか?聞こえますか?」と耳元に向かって声をかけたところ、か弱い返事がありました。
「あ、よかった。意識、ありそう」。
「救急車に電話します」と近くで若い男性の声・・・
「さっきまで意識がなかったんです」とのこと。
周囲の人達は心配そうに立っていて、見る人がちょっとづつ増えて、お花見の人の列が乱れている・・・。
家族に交通整理を頼みました。
しばらくすると、ご本人さんは「大丈夫、大丈夫」と、起き上がって帰ろうとされます。
状況がよく飲み込めていらっしゃらないようでした。
少し出血もあったので、近くのベンチに座って一緒に救急車が来るまで待ちました。
さて、おこめの話です。
今年8月に「おこめ」のスタッフは尾張旭の消防署へ出かけて「普通救命講習」を受講しました。
まず、受講の前までにeラーニングで事前学習して20問のテストを受けておきます。
講習会当日は、消防署へ行って専用の人形を使って実習をさせて頂きました。
ずいぶん前に別の所で1度受講したことがありましたが、今回はAEDの使い方も機械が音声で誘導してくれて、進化していました。
以前は、胸毛チェックも声を出してやったのですが、今はナシとのこと。
講師の方が、キビキビと教えてくださって、私たちは実際に胸椎圧迫やAEDの使い方を繰り返しやりながら頭と体で覚えていきます。
酷暑の夏、講習会中にも熱中症と思われる救急車要請の音や放送が消防署内に響きます。
「今、熱中症になった人の所へここから救急車が向かっているんだ」と、とても緊迫した空気の中で行われた講習会でした。
キビキビ指導に集中はしているものの、なかなか体がイメージどおりには動きません。
「あ、肘が伸びてない」「あ、力が弱い」「あ、手の位置がずれた」と心の中で反省しながらやっていると、講師の先生も気づいてすかさず注意の声が飛んできます。
講習会には、小さいお子さんへの胸椎圧迫やAEDの使い方も含まれていました。スタッフ一同、真剣に受講して、無事に修了証をいただきました。
そう言えば、1年前のお花見の時、倒れている人を見て、私は、何故すぐに声をかけたのだろう?
ずっと病院に勤務していたからだと思いこんでいたのですが、やっぱりなんだか違います。
どちらかというと、何をすればいいのか分からなくて遠巻きに心配することを多く経験してきています。
「・・・そうか、大昔に救命救急の講習を受けたことがあったからなのかも?」という結論にたどり着きました。
以前の研修の中で、本人に声をかけて意識確認することを覚えていたのだと思います。家族への交通整理依頼もその延長線上だったように思います。
私は週末に失語症の友の会や意思疎通支援の活動をしているのですが、これまで救急車を呼んだことはありません。
先日TVを見ていたら、「#7119」の番号を紹介していました。消防庁が行っている「救急安心センター事業」というもので、救急車を呼んだ方がいいのかどうか判断に迷った時に電話をすると、専門家のアドバイスをもらえるシステムだそうです。
名古屋市内は利用できるのですが、愛知県はまだ導入していないので、救急医療情報センターへ連絡をする他、小児の場合は「♯8000」も利用できるそうです。
今年は、安心して過ごすためにいろんな知識や経験がお守りになるのだなあと実感した酷暑の夏でした。
涼しい秋が待ち遠しいです。
